GAIA女性ハウスオープン!!

このたび琉球ガイアで、女性の援助施設を担当することになりました。中野朋子です。
私は20年以上、依存症者の回復に関わってきました。ですからこの仕事を引き受けることは、私にとっておおきな喜びです。
皆様、依存症からの回復は、どのようなものだと思いますか。一般的に考えると、依存している嗜癖(薬物、アルコール、食、ギャンブル、買物など)を断つ、つまり止めることなのではないでしょうか。周囲の人からしてみるとなぜ依存を止めることができないのか、理解できないかもしれません。しかし本人の側からすれば、嗜癖は自分を支える最後の杖なのです。それを手放してしまったら自分はどうなってしまうのだろう、という恐れが働いて、身動きが取れない状態になっているのです。
もし仮に何かのきっかけで、例えば結婚や仕事、環境の変化などで嗜癖が止まり、生活できたとします。でもそれはけっして長続きしません。それは依存の対象が変わっただけで、自分を支える杖の姿が違って見える錯覚でしかありません。依存症というのは病気です。ですから、何かに依存したままでは回復にはならずそのまま生きていくのは容易なことではないでしょう。
私は、依存症からの回復は”自立”だと思います。自分で選択し、自分の行動に責任を持つことが出来るようになることです。しかしながら依存症者がこれをすることは、とても難しいのです。なぜなら依存症者は、あくまで依存症という病気のために自分が嗜癖に溺れ、それと共に生きてきてしまったのです。自分では何も出来ない、何も責任が取れない人間になっているのです。そしてその状態を認めることが、出来ないのです。認めることは、とてもつらいのです。何も出来ない自分を認めてやりなおすことは、ゼロからのスタートというより、マイナスからのスタートなのです。
そして嗜癖が落ち着いて、薬物などを使うことが止まっても、止め続けることは更に難しいことです。回復はひとりでは出来ないのです。ひとはひとりでは生きていくことが出来ません。回復はひとの輪の中でしか、持続していかないのです。この事は、ただ嗜癖を止めること、薬物を止めることだけが回復ではなく、回復のために最も重要な第二の難関であると考えます。同じ痛みを持つ人と痛みを分かち合い、共有することではじめて、嗜癖に頼らず生きていく力を得る事が出来るのです。そのために改めて良好な人間関係を築く技術を練習し、習得しなくてはなりません。一歩ずつ根気よく向き合っていれば実現する事が出来ますが、それが変化として表面化するまでには、とても時間がかかるのです。
私は回復の道の入り口を、琉球ガイアで力になりたいと考えています。これからの回復の道のりはとても長いものになりますから、その入り口であるベースを支援していく事はとても重要だと思います。ただ薬や嗜癖をを止めるのではなく、使わないことを自ら選択出来るようになることを目指します。薬物や嗜癖を止めることはとてもつらい作業ですから、少しでも楽に止めることが出来るように支援します。
そしてその中で、「生きることは楽しい」ということを一緒に感じていけたら幸せです。
そのためには、多くの方の助けが必要です。私にとっても、ひとりでも多くの方との出会いや関わりが、力となります。
どうぞよろしくご支援いただけますよう、お願い申し上げます。