平成26年度アルコール・薬物依存症関連学会合同学術総会の琉球GAIA抄録

アディクションの生きにくさから自由になるためには何が必要か?

鈴木文一
NPO法人琉球GAIA

依存症は薬物や、アルコール、ギャンブルが生活の全てになっていて、それ以外の人生を上手く楽しめない、または忘れてしまっている為、自分が心から楽しいと思えるような趣味や余暇の過ごし方を見つけていくことがとても大切です。
依存症という病気は、長い年月をかけて、その人の生活や考え方、コミュニケーションの仕方までも変えてしまいます。仲間との共同生活の中で起きてくる様々な対人関係の問題にしっかり向き合い、しらふで解決していけるようになることが重要です。
琉球GAIAの特色の一つに、スポーツプログラムがあります。体を鍛えることで、確実に体形が変化していく、引きこもっていて青白かった体が日に焼けて健康的な小麦色になっていくなど、目に見えて自分が変わっていくことを確認出来ることが、本人の焦る気持ちを抑えることにつながっていくと考えています。
また健康な対人関係を学ぶ最初のステップである「相手の良いところを見つけ、勇気を持って口に出してみる」ということにも有効と考えています。
琉球GAIAの利用者の多くはスポーツに取り組んでいますが、一方で資格取得に取り組んでいる方々も大勢います。現在では、高卒認定専門学校に2名の方が通っていますし、大学にも2名の方が通っています。利用者の健康な精神状態を保つためにスタッフが心がけていることが3つあります。
一つは、所属感が持てているということ。これは琉球GAIAの仲間の中に居場所があり、琉球GAIAが安全で、安心出来る場所であること。
二つ目は、認められているということ。これは自分のありのままを仲間の中で受け入れられているということです。
三つ目は、成就している(トライした事が実る)ということ。
この三つを利用者が感じながら、沖縄の大自然の中、仲間と共に新しい人間関係を構築していくことが回復のキーポイントだと考えております。琉球GAIAでは、集団生活を中心にしていますが、回復の状態に応じてアルバイトや専門学校、資格取得の勉強などに取り組むなど、個性、個別性を重視し、きめ細やかな個々の能力開発に力を注いています。