仲間の体験談 Yさん

 

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皆様こんにちは、薬物依存者のYです。

今回は僕が薬物に溺れてから今日まで、自分に起こった問題や感情、おかれた環境にどういう変化があったのかについてお話ししたいと思います。
僕は現在31歳で、23歳から覚醒剤を使いはじめ、後にそのことが原因で妻子とも離別、懸命に打ち込んできた仕事も続けられなくなりました。また、2人目の子供が生まれるその瞬間もクスリを使っているという状態でした。

そうして僕の人生はクスリを使う度に、静かに少しずつ、でも確実に崩れていきました。でもクスリを使っている時はそうした状況に目を向けることはできませんでした。

そんな状態が2年ほど続いたある日、僕がシラフの時から慕っていた知人が家にきて「警察が動き出した、頭を丸めて直ぐに沖縄のリハビリ施設に行きなさい」と提案してくれました。

僕は素直に、「今みたいな生活続けても先が見えない・・・」と提案を受け入れ、沖縄に発つ決心をしました。

今思えば、その決心が新たな人生への分岐点になったと思います。そしてH21年の11月に琉球GAIAにつながりました。

自分にとって数年ぶりとなるシラフ生活が始まりました。

はじめて会うGAIAの仲間達は皆日焼けしていて健康的な体つきの人が多く、この人たちが本当に薬物依存者なのか?と思いました。それといきなり握手とハグを求められてビックリしたのを覚えています(笑)。
入寮当初は中々施設環境に馴染めず、施設のルールを無視して好き勝手に生活していました。クスリすら使わないものの、こっそりお金を持ち込み、居酒屋へ行ったり、買い物をしたり、スタッフの目を盗んでは好き勝手やっていました。
心の中ではスタッフや他の入寮者に対して「俺は他の入寮者とは違う、クスリさえ使わなければ仕事も出来る。沖縄でもどこでもやっていける。俺は俺のやり方でいく!!誰も俺に指図するな!!」と思っていました。

自助グループのミーティングに行っても「こいつら揃って愚痴や泣き言ばっかり言って、みんな揃って怨念か何かが取り付いてんのとちゃうか?」などと卑下してはいつも寝ながら参加していました。

怨念に取り付かれているのは自分だと気付いたのはもう少し後の話です(笑)。
そんな状態で2ヶ月ほど経ち、次第に隠れてコソコソと自分勝手な行動することに何か嫌悪感を覚え始めました。

GAIAでは毎日午前中にミーティングを行います。そうするといつも寝ボケながら参加する僕でも、たまには他の仲間の話を真剣に聞く機会があります(笑)、そんな時に限って共感できる話が聞こえます、すると不思議な一体感を感じました。
GAIAへ来た当初には感じれなかった、【仲間】という言葉の意味がなんとなく判り始めました。

また、時間が経つにつれ次第にスポーツプログラムも楽しめるようになり、特にシュノーケリングは沖縄の海を満喫出来る大好きなプログラムの一つで、熱帯魚が大好きな僕にとって沖縄の海は雑誌の世界そのもので、長らく【感動】などといった感情を忘れて錆付いてしまった僕の心に油を差してくれました。

それと僕は球技が大の苦手で、野球やサッカーといった大勢でプレーするスポーツも集団行動が大嫌いだった僕にとっては今まで無縁のスポーツでした。

しかしそれも沖縄に来て【同じ病気を持った仲間達】が炎天下の下で、真昼間っから大の大人が揃って下手くそながらも真摯に汗を流す姿が面白く新鮮に感じ、「俺ももっと素直に力を抜いてやっていこかな・・・」 そんな風に思えた自分が、何か不思議な感じでした。

僕にはクスリが原因で別れた妻と当時5歳になる息子と、まだ2歳の娘がいました。

妻は僕ががクスリに溺れたショックと、離婚後の不安定な生活からかうつ病を患いクリニックへ通うようになっていました。

僕が沖縄でシラフの生活をおくり頭がすっきりしていく程、その事が気がかりとなり、自分だけこんな所に来て・・・「家庭を無茶苦茶にしといて俺だけ何をしてるんや」と自責の念に駆られました。

でもそんな時、琉球GAIA施設長の鈴木文一氏(以下鈴木氏)が「まずは君が助かる事ですよ」と話してもらったセリフが脳裏に焼きついています。

しかし直ぐに【治っちゃった病】にかかる僕は、「もう僕は大丈夫です、別れた妻と子供達の所へ行って、上手くやってみせます」と鈴木氏のメッセージを軽視し、5ヵ月の入寮生活を終えて退寮しました。

今思えばもっとしっかり入寮してリハビリプログラムに取り組めばよかったと思っています、それは僕が地元に帰ったときに気付き、とても後悔しました。

「彼女や家族はリハビリした僕を喜んで受け入れてくれるに違いない、だって5ヵ月も頑張ったんやし!」そう勝手に思いながら地元に戻ってきました。

すると彼女は「もうあんたとは何の関係もないでしょ!!口出ししてこないで!!元はと言えばあんたが原因でしょ!出て行って!!」こう言われて、警察を呼ばれました(笑)

実家や地元に僕の居場所はなく、自分の思い描いていた新生活はすぐに頓挫しました。 いま思えば5ヵ月という短期間では、自分は少しくらい変わったかもしれませんが、周りの自分に対する気持ちは変わりません。信頼の回復には当然時間が掛かります。もちろんシラフで・・・

物事が自分の思うようにいかないことに憤慨し、同時に凄い孤独感に苛まれました。はじめて『底をついた』気持ちになりました。

こんな精神状態で地元にいるのは危険だと感じ、沖縄に戻る事にしました。他に行くあてもありませんでしたし。

そうして沖縄に戻ってきた僕はGAIAには入寮せず、沖縄にアパートを借りて一人暮らしを始めました。同時に仕事探しも始めましが、子供達の事や妻の事がどうしても気にかかり、なかなか目の前のビジョンが定まらず、いたずらに時間だけが過ぎていきました。
そんな中、鈴木氏がGAIAへ通所することを薦めてくれました。「もう一度しっかりとGAIAのリハビリプログラムに取り組み、自分自信の回復・成長について取り組んでみてはどうか?」

目先の焦りや、冷静さを失っていた僕には本当にありがたい提案でした。
僕は素直にその提案に従いました、またGAIAの仲間達もそんな僕を暖かく迎え入れてくれました。
地元にも居場所が無く、また沖縄に流れ着き、底を付いていた僕にGAIAの皆は【居場所】を与えてくれました。本当に嬉しかった。

そして紆余曲折はありましたが、現在はGAIAでスタッフとして日々仲間のサポートを行いながら、妻とも復縁することができ、大切な子供達に囲まれて、ここ沖縄で穏やかな日々を過ごしています。今のところ僕の病気も息を潜め、来年には3人目も生まれる事になりました。

しかし用心は怠ってはなりません。一歩足を踏み外したら家族を巻き込んで再び奈落の底へまっさかさまです・・・ そうしたことも仲間達が教えてくれます。

僕達家族にとって、『当たり前の日常』を過ごせるのも、鈴木氏を始め、GAIAの皆の導き、仲間達の暖かいサポートあってのことだと感謝の気持ちでいっぱいです。

これからは今の環境を生かして少しでも多くの【薬物依存症】に苦しむ方々へ回復のメッセージを運びたいと思います。

最後までお読み下さりありがとうございます。 あなたに合える日を楽しみに待っています。

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