『変わっていくこと』・Hさん

Hさん

「変わっていくこと」 Hさん

皆さんこんにちは。私は琉球GAIAに入寮して10ヶ月になるマナブです。

はじめて覚せい剤を使ったのは16歳の時でした。親に黙って高校を辞め、数ヶ月間家出をしていました。その時知り合った不良仲間に誘われたのがきっかけでした。恐いとか悪いことだとはあまり意識がなく、好奇心となにより仲間外れにされたくないということが大事でした。

しかし、この一回が後の自分の人生を大きく狂わせてしまったのです。

 

何度もやめる努力をしました。しかし、また使ってしまう。この繰り返しでした。その内母親にばれてしまい、そのことが原因で揉めてばかりいました。何かあるたびに「また薬つかってるんじゃないの!」と言われることが疎ましくイライラばかりしていました。

結婚する前は何年も薬をやめていましたが、実家を離れ、口うるさい母親とも離れたことで再び薬を使うようになりました。「何年もやめてるし、少しくらいなら大丈夫やろ」という軽い気持ちでした。ちょっとだけ楽しんで直ぐにもとの生活に戻るつもりでしたが、次第にお金や時間を作るために嫁に嘘をつくようになりました。「もう自分だけの体じゃない。世界一かわいい嫁と子どももいてる。やめなあかん!」と思いながら毎日苦しみました。しかし、薬を使っている時間だけは苦しみから解放される。この繰り返しでした。

結局、嫁にもばれてしまい、離婚を覚悟しました。ろくに話し合いもせずに逃げ回り、都合が悪くなると「離婚したらええんやろ!」と逆切れしたりしました。

嫁も相当苦しんだと思います。離婚した方が楽な状況の中、私の為に薬物について勉強してくれていました。琉球GAIAの家族会にも繋がり、その事を全く知らない私に「薬をやめられないのは病気だからちゃんと治療しよう。」と言ってきました。私を責めることなく「沖縄のGAIAでがんばってほしい。」とお願いしてきたのです。

普通なら涙を流してその愛情に答えるのでしょうが、私は「なに余計なことするんや」と思いイライラしました。他の人に薬を使っていることを知られる恐怖や、もう薬を使えなくなるかもしれないという思いでいっぱいでした。

 

今考えると、自分の身を守ることだけで、家族のことなんて全然思っていませんでした。小さなプライドにしがみついて事の大きさを理解できずに、言い訳ばかりしていました。そんな狂った私を見放さずに、数あるリハビリ施設からここなら私にあうだろうと考え、琉球GAIAを奨めてくれたことに今では感謝しています。

平成25年11月14日(木)「3ヵ月だけやで!」何度も嫁に確認し、渋々GAIAに入寮しました。沖縄に着くと少し暖かく、私の心とは全く逆の青空でした。そして施設に着くと愕然としました。「なんやねん 普通の一軒家やないか」「俺の部屋はないのか?」思い描いていた施設とはかけ離れていて、今後の入寮生活にやる気のないまま、私とよく似た人たちとの生活が始まりました。

始めの1ヵ月はこの生活に慣れることと、仲間といって気安く話しかけてくる連中との受け答えでいっぱいでした。少し慣れてくると集団生活へのストレスや離脱症状で寝てばかりでした。この頃「酒ならいいやろ」と軽く考え何度か飲酒もしています。

退寮としていた3ヵ月が近づいた頃から少し考え方が変わってきました。理由は私自身よく分かりませんが、薬が抜けて頭がクリーンになってきたからでしょう。周りの入寮者やスタッフの行動を冷静に見れるようになり、意見を聞き入れることができるようになりました。そして「今帰ったらまた薬を使ってしまうかもしれない。とりあえず倍の6か月頑張りたい。」と家族に連絡しました。そんな考えになってしまうなんて自分でもびっくりしました。その頃には施設の仲間を受け入れ、悩みを共有し、励まし合い、回復を分かち合えるようになっていました。集団生活でのストレスも自分で考え、地域のAAやNA(自助グループ)に参加するようになり、少しづつ自分の回復を感じることができるようになりました。

6か月が近づく頃には「退寮は自分が納得するまでおねがいします。」と期限を決めず、ゆっくり回復に専念する決心ができていました。入寮当初から考えると信じられない変化が私に起きました。

 

私は今まで何度も薬をやめようとしてきました。そして何度も挫けました。その時は自分の意志が弱いとか、辞めることは無理だと一人で苦しんでいました。今は1人ではなく家族や仲間と共に回復していく勇気があります。

本日平成26年9月9日にこの体験談を書いていますが、実は明日GAIAを退寮することになっています。今思うことは本当にこの場所、この仲間たちに出会うことができて良かったということです。

本当の回復とはまだまだ遠いと思います。退寮することは薬やお酒への欲求から解放されることだけではなく、もう一度自分自身を深く見つめる機会なんだとわかりました。。

 

PS

私事ですが、現在、世界一かわいい嫁のお腹には第2子がいます。GAIAにきて本当の幸せが分かり、素直に喜ぶことができるようになったことを感謝します。

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