『転落から回復へ・・・』・Hさん

「転落から回復へ・・・」・琉球GAIA Hさん

2013年12月、私は逮捕されました。職場の同僚のお金を盗んだからです。当時、私は千葉の施設を抜け出し、薬物を使いながら住み込みの仕事をしていました。ただ薬物を使うだけの生活で、小金が入れば繁華街へ行き危険ドラッグを購入し使用していました。

薬物を使用したいが為に同僚のお金を盗むようになるのも時間の問題だったのかもしれません。ある日、仕事を早退し鍵のかかっていない同僚の部屋に侵入し給料袋を盗みました。そのお金はあっという間に危険ドラッグや夜の遊びに使ってしまいました。後日、別の同僚の財布を盗りました。これらのことはすぐに発覚し逮捕され、留置所に送られることになりました。

「薬物を使っても、使わなくても生きて行けない」

拘留中は読書と睡眠だけが慰めとなり、家族や社会への恨みと絶望の日々を過ごしていました。そんな中、拘留されて1ヵ月程経った頃、琉球ガイア施設長の鈴木さんが面会に来てくれました。「もうどうでもいいや」と自暴自棄になっていた私ですが「もう一度ガイアでやり直せるかもしれない」という小さな希望を持つ事が出来ました。

家族も面会に来てくれました。厳しい顔の父親、憔悴しきった母親、もっと自分を大切にしてほしいと涙ながらに訴える姉、対照的な甥っ子の無邪気な笑顔・・・

恨みは薄れ、心の底から悔い改ためてやり直したいと強く思いました。

そして昨年の3月、執行猶予付きの判決で釈放されました。そしてガイアのスタッフが迎えにきてくれて沖縄へ向かいました。実はこれまでガイアでも再使用を繰り返し、ガイアでお世話になるのも3度目でした。仲間は皆パワーがあって、笑顔で溢れていました。私もモチベーションも高く、楽しかったのですが環境の変化から不眠が続き精神症状が出てしまい、不本意でしたが連携している病院で半年程入院する事になりました。

ここで現在もお世話になっている信頼できる主治医に出会うことができました。

退院後、1ヵ月はクリーンで頑張りましたが、体調が悪い時に危険ドラッグでスリップしてしまい再び1ヵ月間、解毒で入院する事になりました。しかし、この入院が良い転機になったようです。

「なぜクスリを使ってしまうのか」と考えるよりも「これからクスリを使わないで生活するにはどうしたらいいか」と思考を転換することができました。以来、約半年薬物を使わず生活できています。

今回のガイアでの入寮生活は今までと違うような気がしています。自己中心的な考えから解放されて、自分以上に仲間のことを考えるようになりました。まだまだ欠点はありますが、その欠点も手放して行こうと強い意欲も持っています。逮捕され底つきを経験したからこそ変わりたいという向上心や自分は変われる、高まることができるんだという信念を持つ事ができました。そして何よりシラフで生活できていることに幸せを感じています。12ステップでハイヤーパワーを感じ自分を変えられること、仲間と共にスポーツで汗を流すことに喜びを感じています。今まで苦しんで回り道もしてきたけど、これで良かったのかもしれないなと思っています。

 

最後に感謝も込めて家族のことについても書きたいと思います。ここまで私が回復の道に乗ることができたのは仲間やスタッフ、とりわけ家族の支えがあってこそだと思います。薬物を使っている頃は散々家族を傷つけてきました。薬物の使用が親にバレても制止を振り切るように使っていました。時には暴力を振るったり、金品を盗んだりもしました。祖母が家を出るきっかけを作ったのも私です。家族をバラバラにしてしまいました。これ以上ないくらい迷惑をかけ、最後はあの留置所での面会です。

今、私は施設に繋がりリハビリをしていますが家族も東京でプログラムを熱心に受けてくれているそうです。共に回復の道を歩んでくれていると思うととても心強いです。入院中にもわざわざ飛行機で面会に来てくれました。笑顔あふれる再会になった事を覚えています。また退院後にも数カ月に一度は会いにきてくれます。とても暖かい有意義な時間が過ごせてリフレッシュできます。夏には家族で沖縄の離島に行く予定も立てています。以前とは変わった成長した自分を見せることができることを楽しみにしています。最後まで私を見捨てずに、手厚いサポートをしてくれる家族に心から感謝の意を表すると共に、これからも一緒に回復の道を歩み続けたいと思います。

 

お問い合わせバナー