当センターが選ばれる理由は?

1. 当センターがオープン(開示的)であること

他のグループや相談機関等に参加する事を奨めないかかわり方(相談者を囲い込み、他の機関との関わりを遮断するなど)をしている治療機関や施設・グループもありますが、当センターは全国の治療機関や援助者と緊密な連携をとることで、全国さまざまな場所や状況、タイミングにおける適切な提案を可能としています。

当センターの入寮型リハビリ施設である、沖縄ケアセンター琉球GAIA(以下GAIA)におきましては、ご家族からの電話や手紙、施設訪問や外泊など柔軟に対応し、日々の様子や施設内の雰囲気をブログやフェイスブックを使って積極的に公開するなど、既存の施設とは大きく異なる開示的・開放的なスタンスをとっています。

2. 多くの回復者モデルがいること

100人いれば100通りの回復があると言われている依存症リハビリにおいて、大勢の回復者モデルが側でサポートしてくれるというのは、治療につながった新しい仲間にとって非常に心強いことです。

現在(平成26年4月時点)はGAIA所在地である那覇市周辺には29名のOB(GAIAで薬物の使用が止まり、その後、沖縄で自立生活をされている方々)がアパートなどを借りて生活しており、その内10年以上のクリーンタイム(断薬・断酒期間)を持つ方が5名、5年から9年の方が5名、1年以上の方が11名おり、その中には大学や専門学校に進学したり、高校卒業の試験を受けたりしながら資格取得に向け、励んでいる方も増えてきました。そういった意味でGAIAの周りには小規模ながら回復者のコミュニティーが出来上がってきました。

薬物・アルコール・ギャンブルが止まった後も、しばらくの期間は仲間のコミュニティーの中で生活することによって、安全かつ確実に回復の道を歩んでいけると考えています。
実際、OBが仲間の再使用のサインに気付き、相談に応じたことで、再使用に至らずに済んだケースが多々ありました。またOBが定期的に施設を訪れ12ステップセミナーやメッセージを運び続けてくれることも大きな支えになっています。

やはり依存症からの回復に必要なのは、(提案や命令)以上に(希望や良いニュース)だと感じます。この部分を当センターのOBが請け負ってくれている、こういったケースは全国的にも稀で、当センターの特色としてこれからも大切に育てていきたいと考えています。

3. 元気を取り戻せる場になること

これは当センターの中に、常に笑顔や笑いがあるといったことです。

当センターのスタッフは本人やご家族に対して、叱責したり、感情的になったりせず共に回復を【楽しむ】ことをモットーにしています。これは数年前に当センター理事・嘱託医の稲田隆司先生から「笑顔があるところに人は集まる」ということを教えて頂き、以来、当センターの理念として大切にしていることの一つです。

そして最終的には援助者との人間関係がその人の回復を大きく左右するということです。私たちが考える良いスタッフとは、笑顔で日々の生活を楽しめているということが前提にあります。病んで、疲れて、怒りっぽい人からはあまり良いメッセージは発信できません。スタッフの人間性は当センター最大の魅力です。

依存症からの回復にはある程度時間が掛かります。その道のりを仲間と共に自分なりのペースで歩き続けること、その横を伴走してくれる仲間やスタッフと、楽しみながら自分なりのテーマ(問題点)に取り組むことで、依存症からの【回復】+人としての【成長】にもなると確信しています。

私たちがイメージする回復とは、幸せになること、自分を好きになること、平凡な生活に慣れその中から楽しみを見つけていけるようになることです。

また家族関係の修復や、健康な家庭を築き、子育てをして行くことも、回復に欠かせないテーマだと考えています。その為にも当センターでは家族と連携を取りながらプログラムに取り組んで頂いています。これは独自に当センターが先駆的におこなっている、他の施設と大きく異なる部分だと思います。

利用者の状態が安定してきた段階で、一時的に家族の元に帰省してもらったり、沖縄まで来て頂き定期的に合同面接を行ったり、外泊などで一緒の時間を過ごしてもらったり、共に回復の過程を確認し合う作業を行いながら、焦らず一歩づつ確実な家族関係の修復に取り組んでもらいます。

家族ができる一番の援助はやはり、家族が家族自身の問題に取り組むことや、共依存症から回復したいという願望を持っていることだと思います。こういった関わり方をしていくためにも、家族が家族会や自助グループに参加して頂くことを強くお奨めしています。実際、近藤あゆみ先生(新潟医療福祉大学)に協力して頂き、当センター開設時より実施してきました利用者の方を対象としたアンケート調査では、家族が共にプログラムに参加して頂いている方の方が、参加していない方より、【明らかに回復率が良い】とした結果が出ています。このように家族と連携を取りながら、回復の道を歩むリハビリを当センターの特徴として定着させていきたいと考えています。

これまで多くの仲間と生活を共にしてきた23年間を振り返ると、依存症からの回復には回復者の数だけ回復のパターンがある、ということを実感しています。当センターではこれからも既存の回復パターンに利用者を当てはめることなく、新たな回復のモデルとなる仲間との出会いを楽しんで行きたいと考えています。

こういったスタンスが、依存症という問題をかかえた多くの方々に支持され続けている秘訣だと私たちは考えています。

薬物・アルコール依存症リハビリセンター

琉球GAIA 代表理事 鈴木文一

 

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